クレジットカードは、日々の生活で非常に便利な支払い手段です。
しかし、新しくカードを発行すると、利用限度額 “Credit limit”が自分の予想よりも低く設定されていることがよくあります。
特にカナダで初めてクレジットカードを発行する際、この利用限度額が気になるところです。
- どれくらいの期間で限度額が増額されるのか?
- また、どのように利用限度額を引き上げることができるのか?
今回は、私がカナダで実際に経験した限度額の引き上げについてお話しします。
目次
カナダはクレジットカード社会
カナダでは、現金で支払うことが少なく、クレジットカードやデビットカードを使っての支払いが主流です。大手のスーパーマーケットや飲食店、オンラインショッピングなど、あらゆる場面でカードが利用されています。
また、クレジットカードはクレジットヒストリー(信用履歴)を積み上げ、将来の住宅ローンや自動車ローンの審査においても重要な役割を果たします。そのため、クレジットカードの利用限度額をどれくらい早く引き上げるかは、個人の信用力に大きな影響を与えます。
店舗によっては、現金を取り扱わない場合もあり、クレジットカードは必需品だと思います。
発行直後の利用限度額(Credit limit)
- 銀行系クレジットカード:限度額3000ドル
- 携帯会社クレジットカード:限度額1000ドル
カナダで初めて発行した1枚目の利用限度額
私が初めてカナダでクレジットカードを発行したのは、2022年のことでした。当時、カナダの銀行系クレジットカードを選び、限度額は3000ドルでした。
この時、カナダの銀行系クレジットカードを選んだのは、そうせざるを得なかったからです。当時、私は「クレジットスコア」を持っておらず、普段使用している銀行のクレジットカード以外に選択肢がありませんでした。
クレジットスコアがないということは、他のカード会社が私にクレジットを提供するための信頼情報がなく、結果として私が普段利用していた銀行のカードしか申し込むことができませんでした。
初めてのクレジットカードということもあり、限度額がそれほど高くないだろうことは予想していましたが、3000ドルという金額は少なく感じました。例えば、旅行や大きな家電を購入する際には、すぐに限度額に達してしまう可能性があり、毎回利用額をスマホアプリで管理していました。
締め日は毎月23日、支払い期限は翌月15日でした。この期間に合わせて、支出を計画的に行う必要があり、特に月末に向けてカードの使用を控えることも多かったです。
2022年までは円高の影響もあり、日本から持参していたクレジットカードを使っていました。その後、為替の影響やカナダでの生活費の増加を考慮し、現地のクレジットカードが必要だと思いました。
2枚目に発行したクレジットカードの利用限度額
2024年初頭、携帯会社を変更した際、ついでにその携帯会社のクレジットカードも発行しました。このカードは回線ユーザー向けの特典が多く、キャッシュバックなどのメリットがありました。
しかし、発行時の限度額はわずか1000ドルで、少額の買い物には問題ありませんが、大きな支払いには不足を感じる額でした。例えば、家電や家具の購入ではすぐに限度に達してしまうため、予想以上に制約が多いと感じました。
事前に利用限度額がいくらになるのかは通知されないので、カードを受け取った後に上限1000ドルと知ったときは驚きました。「え!何も買えない!」と思いましたね。
クレジットカードの限度額引き上げが可能な方法
クレジットカードの限度額は、日本のように自動で引き上げられる場合もありますが、カナダでは必ずしもそうとは限りません。
カードを発行してから一定の期間が経過し、問題なく使い続けることで、カード会社から増額のオファーが来ることもあります。また、カード所有者が自ら限度額の引き上げをリクエストすることもできます。
銀行側からの増額オファー
- 銀行系クレジットカード:1年10ヶ月後に2000ドル増額オファー
- 携帯会社クレジットカード:9ヶ月後に1500ドル増額オファー
「クレジット限度額の増額が可能です」という感じのオファーが来ると思います。
自動的に増額されるわけではなく、必要に応じて全額または一部の増額を選択できるということなんですね。
You’re eligible for a credit limit increase
As a valued xxx Bank cardholder, you are eligible for a credit limit increase¹ to $xxxx. You have the option to accept the full credit limit increase, or a lesser amount based on your needs. The choice is yours.
銀行系クレジットカード
私が最初に発行した銀行系のクレジットカードは、発行から約1年10ヶ月が経過した時点で、限度額を2000ドル増額するオファーがありました。
このオファーを受け入れることで、最終的に限度額は5000ドル(初期限度額3000ドル+追加2000ドル)になりました。この増額は、特に私からリクエストしたわけではなく、カードの利用状況を見て銀行側から提案されたものでした。
銀行からの増額オファーは、特に私が増額をリクエストしていない時に届いたため、驚きましたが、もちろんそのオファーを受け入れました。
携帯系クレジットカード
一方、携帯会社のクレジットカードは、発行から約9ヶ月後に1500ドルの増額オファーが届きました。
このオファーを受け入れることで、限度額が2500ドル(初期限度額1000ドル+追加1500ドル)に引き上げられました。携帯会社のクレジットカードは、比較的早く増額のオファーが来たため、特に大きなストレスなく利用できるようになりました
利用頻度が高かったためか、比較的早く増額オファーが来た印象です。
自分から増額をリクエストする手続き
- 銀行系クレジットカード:6ヶ月後、12ヶ月後の増額リクエストが却下
- 携帯会社のクレジットカード:6ヶ月後の増額リクエストが却下
クレジットカードの利用限度額を増額したい場合、自らリクエストする手続きが可能です。
個人アカウントの「問い合わせ欄」から入り、「増額を希望する旨の内容」の問い合わせを申請してください。これがカード会社が自動的に増額オファーを出すのを待たずに、利用者が自発的にリクエストする方法です。
私自身、銀行系のクレジットカードと携帯会社のクレジットカードの両方で、この手続きを試みましたが、結果は必ずしも期待通りにはいきませんでした。
支払遅延なし、正社員の条件下で下記の結果となりました。
銀行系クレジットカード:6ヶ月後、12ヶ月後の増額リクエストが却下
まず、銀行系のクレジットカードについてですが、発行後6ヶ月が経過したタイミングで、限度額引き上げをオンラインでリクエストしました。
しかし、審査の結果、リクエストは却下され、「現時点では限度額の増額はできません」という通知が届きました。
その後も引き続きカードを問題なく利用していたため、さらに発行後1年が経過した時点で再度リクエストを出しましたが、こちらも同様に却下されました。
利用状況が良好であっても、カード会社の増額判断は厳しく、タイミングや他の要因が関わっていることを痛感しました。
発行後1年経過していたら増額されるだろうとたかを括っていましたが、残念なことに通りませんでした。最終的に、先方から増額オファーが来るまでは、私自身からのリクエストは通りませんでした。
携帯会社のクレジットカード:6ヶ月後の増額リクエストが却下
携帯会社のクレジットカードでも、同様のプロセスを試しました。こちらも発行後6ヶ月が経過した時点で、限度額の引き上げをオンラインでリクエストしましたが、結果は同じく「現時点では増額できません」という通知が届きました。
この時も、利用実績がしっかりしていても、リクエストがすぐに認められるわけではないという点で、銀行系のカードと同じ状況でした。
しかし、携帯会社のクレジットカードについては、約9ヶ月後にカード会社側から自主的に増額のオファーが来たため、その後は自らリクエストを出す必要はありませんでした。
比較的早いタイミングでオファーが来たため、結果的にはスムーズに限度額の引き上げが実現しました。
まとめ
クレジットカードの利用限度額の引き上げは、すぐに実現するわけではありません。特に初回の限度額が低く設定されることはよくあることですが、カードをうまく使い続けることで、増額のオファーが自然と来ることがあります。
私の体験では、銀行系クレジットカードは発行から1年10ヶ月後、携帯会社のクレジットカードは9ヶ月後にそれぞれ増額が可能となりました。
限度額を引き上げたい場合、適切なタイミングでリクエストを出すことも重要ですが、カード会社からのオファーを待つことも一つの戦略です。日常のクレジットカードの利用をしっかりと管理し、必要に応じて増額のオファーを受け入れることで、安心してクレジットカードを活用できるようになると思います。