留学を決めた時、住む場所の選択は非常に重要なポイントです。特に初めての海外生活では、どのような住環境が最適か悩むことが多いでしょう。ホームステイとルームシェアのどちらが良いのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?今回は、それぞれの選択肢について私の体験談を元にお話していきたい思います。自分に合った住まいを見つけるための参考にしていただければと思います。
私はホームステイ先で約4ヶ月間過ごしました。コロナ禍で授業がオンラインに移行するとホームステイの費用が高いと感じるようになり、ルームシェアへ移りました。ホームステイ、ルームシェアのメリットとデメリット、さらにどうやって部屋を探したのかについて物件探しのポイントを紹介します。
私は、32歳の頃に初めてカナダにきました。大学時代に数ヶ月間バックパッカーをした経験はありますが、長期滞在はカナダが初めてでした。
ホームステイを通して感じたこと
ホームステイ先はどうやって決めたのか?
私は、社会人留学の際、留学エージェント(JPカナダ)を使用していました。そして、エージェントから紹介されたホームステイ先へ滞在しました。事前に私の希望や条件を細かく聞いてくれて、最適なホストファミリーを紹介してくれました。そのおかげで、初めての海外生活も安心してスタートすることができました。私が事前に確認した内容は以下です。
ホームステイについて、事前に確認した内容
私は、ホームステイするにあたり、以下のリクエスト(絶対ではなく、希望)を留学エージェントへだしました。留学エージェントが私の要望に応じてスクリーニングしてくださいました。
- ホストファミリーの家の中での「共通言語」は英語であってほしい
- カナダは移民の国です。いろんな国の人がいます。ホストファミリーの母国語が英語でないことも多いです。私は英語環境にどっぷりと浸かりたかったので、このリクエストをしました。リクエストすることで、ホストファミリーの母国語が英語である家庭を優先的に斡旋してくれるかもしれないと思ったからです。
- 家は、最寄りの駅から近い場所にある
- カナダの治安は良いです。銃も規制されています。しかし、念には念をです。冬場は3時頃には日が暮れるので、一人夜道を長い間歩きたくないなと思いました。
- シャワーの時間制限や使用制限がないところ。
- 水が貴重なことは理解しています。ただ、「シャワーは5分で終わらせて欲しい」や「使用する時間帯が決まってる」などのルールはできれば無い方がいいなと思いました。
- 洗濯は週に何回できるか?
- 基本的に、「週1回」という答えになると思います。
- 過去に受け入れた留学生からのクレームが少ないホスト、またクレームの内容
- 過去の留学生からのレビューは大事です。私の使用したJPカナダは、正直なレビューを教えてくれました。例えば「食事の量が少ない(缶1つ)」、「差別的な言葉を投げかけられる」などというレビューを学生から聞いたことがあるそうです。幸いにも私は経験していません。
- 家の中で動物を飼っていない
- 私はこれまで家の中で動物を飼ったことがないので、毛や匂いが受け入れられるか不安でした。動物を飼っている場合は、狂犬病の注射を打っているかどうかを確認をしてください。
- カナダは、家族の一員として動物を受け入れていることが多いので、このリクエストの重要性は他の条件と照らし合わせて考えて下さい。
留学エージェント(JPカナダ)に①から⑥の希望を伝えました。私は最終的に①から⑤の要望を満たしたファミリーに受け入れられました。ホストファミリーは家の中でジャーマンシェパードを飼っていましたが、本当に家族一員として扱われていたので、癒されました。
ホームステイのメリット:新たなる出会いとその影響
現地の文化や習慣を深く理解できる
ホームステイでは、現地の家族と共に生活することで、その国の文化や習慣を身近に感じることができます。毎日の食事や家族行事を通じて、学校では学べないリアルな生活体験を得ることができます。
ホームステイでの新たな出会いが私の日常に刺激をもたらしました。中でも特に印象的だったのは、新たに加わったブラジル出身の21歳の女性との出会いでした。彼女との交流を通じて、自分のコミュニケーション能力の低さを痛感し、もっと家の外に出て実践を通して英語を学ばなければ!とモチベーションになりました。
語学力の向上
ホストファミリーとのコミュニケーションを通じて、実践的な言語スキルを身につけることができます。日常会話をすることで、学校で学ぶ言語の枠を超えた生きた表現やニュアンスを学ぶことができるのは、大きなメリットです。
安全でサポートのある環境
ホームステイは、留学生が安全に生活できる環境を提供します。ホストファミリーは学生の生活面でのサポートをしてくれるため、安心して留学生活を送ることができます。
特に、初めての海外生活においては、信頼できるサポートがあることが重要ですね。
コミュニティの一員になれる
ホームステイを通じて、ホストファミリーのコミュニティの一員として受け入れてもらえることも大きな魅力です。地元のイベントや活動に参加する機会が増え、現地の人々との交流を深めることができます。
ホームステイのデメリット:自己成長と、悶々と悩む日々
費用が高い
ホームステイの最大のデメリットの一つは、費用が高いことです。当時は、1日あたり30ドル〜33ドルでした(2020年頃)。この費用には食事や光熱費が含まれているとはいえ、他の滞在方法と比較してもかなりの負担となることがあります。
ちなみに、Wi-Fiは料金に含まれる場合とそうでない場合があります。私は料金に含まれていませんでした。
生活環境の違い
ホストファミリーやルームメイトとの生活は、文化や生活習慣の違いからストレスを感じることがあります。例えば、食事の時間や内容、家庭内のルールや自由時間の過ごし方など、家庭ごとの違いに適応するのが難しいこともあります。
一緒に住んでいた子がパーティ好きで、彼女はホストから夜中に外出禁止と言われても出歩いていました。その子が夜中に帰宅し、私が向かい入れようとドアの鍵を開けてしまいました。そしてホストに「何故開けたんだ」と怒られたことがあります。
プライバシーの制約
ホームステイは家族との共同生活のため、プライバシーが制約されることが多いです。自分の部屋があるとはいえ、共用スペースの使用や日常生活においては家族と協力しながら過ごす必要があります。
ルームシェアについて
部屋探しのヒント
ホームステイを離れた後、私は部屋を貸し出している大家さんを見つけ、そちらへ移りました。部屋を見つける際におすすめのサイトは、バンクーバーではJPカナダ(JPカナダ)、トロントではE-maple(E-maple)です。部屋を見つける際には、以下の点を確認することをお勧めします。また、見学の予約をして、実際に部屋を見るほうが良いと思います。
- 洗濯は週に何回できるか
- 水道代、電気代、インターネット代は家賃に含まれているか?
- 他にどんな人が住んでいるのか
- マリファナやパーティは禁止のルールになっているか
- ゲストは呼べるのか(親族ならばいいのか?宿泊がダメだけど遊びに来るのはいいのか?)
- 家の門限など特別なハウスルールはあるか
- 退去はどれくらい前に言えばいいのか
- 最低何ヶ月住む必要があるのか(ミニマムステイ)
- 家賃支払の領収書はもらえるか
- トロントではタックスリターンの際に、家賃支払をExpenseとして計上できます。バンクーバーではできないと思います。
私の体験談
私は2020年から2024年までの期間、3か所でルームシェアをしたことがあります。全て、ガス水道光熱費インターネット代込みです。
1か所目
JPカナダで家賃500ドルの部屋を見つけました。2階のフロアに私ともう一人とで住んでいました。トイレ・シャワーは私1人で占有できました。また、週1で芝刈りを手伝うと、20ドル割引してくれ、月480ドルとなりました。一方、キッチンに使用制約があり、週に1、2度しか使えませんでした。
2か所目
友人からの紹介で、家賃500ドルの部屋を見つけました。1階フロアに、私ともう1人とで住んでいました。そのもう1人と、キッチン、トイレ・シャワーを共有していました。文句は全くありません。2階には大家さんがくらしており、一緒にクリスマスパーティなどをしたことがあります。
3か所目
E-mapleで家賃800ドルの部屋を見つけました。車1台駐車可能です。ベースメントと呼ばれる半地下に、私1人で住んでいました。半地下にはキッチンとシャワーが付いており、満足度が高い中過ごしていました。1階、2階には他の大家さんや他のルームメイトが住んでおり、休日は一緒に映画館へ出歩いたりしていました。
良い物件に出会えるかは、タイミングによることもあります。まずは、悪い物件に当たらないように先に述べたポイントを参考にしてください。
ルームシェアのメリット
費用の節約
ルームシェアの最大のメリットは、費用を節約できることです。通常、ルームシェアの家賃はホームステイに比べて安くなることが多いです。食費や光熱費が家賃の中に含まれていることもあります。このため、予算に制約がある方にとって非常に魅力的です。
自由度の高い生活
ルームシェアでは、自分の生活スタイルで生活することができます。食事や外出、日常のスケジュールを自分で決められるため、独立した生活を送りたい方には最適です。自分の空間
でリラックスしたり、勉強に集中したりすることができるため、精神的な安定にもつながります。
自分の空間を持てる
ルームシェアでは、自分の部屋を持つことができるため、プライバシーを確保しやすいです。自分の空間でリラックスしたり、勉強に集中したりすることができるため、精神的な安定にもつながります。
ルームシェアのデメリット
プライバシーの制約
ルームシェアでは、共用スペースを使用するため、プライバシーが制約されることが多いです。自分の部屋があるとしても、キッチンやバスルームなどの共有部分での生活は、他人との調整が必要です。
ルームメイトとのトラブル
生活習慣や価値観の違いから、ルームメイトとの間にトラブルが発生することがあります。例えば、掃除の頻度や音の問題、訪問者の扱いなど、些細なことが大きな問題に発展することもあります。
経済的な不安定さ
ルームメイトが家賃を払えなくなったり、突然引っ越すことになった場合、経済的な負担が増える可能性があります。契約や支払いの責任が共有されるため、相手の経済状況に依存する部分があるのはリスクです。
これらデメリットを少しでも回避するために、借りる前に部屋の見学へ行ったり、大家さんへヒアリングすることをオススメします。
部屋探しに役立つサイト
JPカナダ
部屋探しのポイント
- 詳細な情報:各物件には詳細な情報が記載されており、写真や周辺環境、設備についての説明が充実しています。
- 条件検索:エリアや家賃、部屋の種類など、自分の希望に合った条件で検索することができます。
- 問い合わせ:直接オーナーに問い合わせることができるため、見学の予約や詳細の確認がスムーズに行えます。
JPカナダの概要
JPカナダは、バンクーバーに特化した日本人向けの情報サイトで、語学留学やワーキングホリデー、旅行者などの日本人コミュニティに向けた情報が豊富に掲載されています。部屋探し以外にも、アルバイト情報や生活情報など、多岐にわたるサポートを提供しています。
サイトの特徴
- 日本語対応:すべての情報が日本語で提供されているため、英語が苦手な人でも安心して利用できます。もちろん英語も可能。
- 多彩な情報:部屋探しの情報だけでなく、アルバイトや現地生活に関する情報も充実しています。
- コミュニティ:掲示板やSNSを通じて、現地の日本人と交流することができます。
JPカナダはバンクーバエリアの情報に強く、次に紹介するE-mapleはトロントエリアに強いと思います。
E-maple
部屋探しのポイント
- 詳細な物件情報:各物件には、詳細な説明や写真が掲載されており、具体的なイメージがつかみやすいです。
- タックスリターン:トロントでは家賃支払いの領収書をもらい、タックスリターンの際にExpenseとして計上できるので、領収書がもらえるか、入居前に大家さんへ確認したほうが良いと思います。
E-mapleの概要
E-mapleは、トロントを中心としたカナダ全土の日本人向け情報サイトで、語学留学やワーキングホリデー、移住を考えている日本人に向けた情報を提供しています。特にトロントエリアの部屋探し情報が充実しています。
サイトの特徴
- 日本語対応:日本語での情報提供により、安心して利用できます。英語も可能。
- 豊富な情報:部屋探しだけでなく、アルバイト情報やビザに関する情報、現地の生活情報など、多岐にわたる情報が提供されています。
まとめ
今回は、社会人留学をした私の目線から、ホームステイとルームシェアについてポイントと感想を書きました。留学を考える際、滞在先の選択は非常に重要です。ホームステイとルームシェアは、それぞれに異なるメリットとデメリットがあります。今回は、両者の特徴を比較し、どちらが自分に合っているかを判断するための参考にしていただければと思います。